ギャラリー夢来里(むらざと)の自然と向き合った暮らし方がステキに思える理由

高知県大豊町にあるギャラリー夢来里(むらざと)は豊永駅から標高300m程の見晴らしのいい場所にあります。春には色とりどりの花が咲き、冬場には雪が降る山間の厳しい環境にありながらも自然と向き合いながら暮らしている楽しいご夫婦に会えるギャラリー夢来里(むらざと)をご紹介します。

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ギャラリー夢来里(むらざと)のはじまり

ギャラリー夢来里は2008年奥様の将子(まさこ)さんのご実家があった大豊町にご夫婦で大阪から移住されてきたのが始まりです。

移住して来た当時は住居の周りにある土地を整備しながら、季節の木々や花々を植え空き家になった民家を改装して訪れる人を出迎えるおもてなしの休憩所などを造りました。

標高1400mある梶が森を望むこの地域は平家の落人が住み開拓していったと言う平家伝説も残されています。

だから山の斜面に民家が建っているところがほとんどだとか。

ご主人が言うのには、徳島方面に向かう国道439号線の京柱峠を越えると東祖谷の落合集落が近くにあるのでおそらくその関係だろうと言う事です。

ギャラリー夢来里(むらざと)の中へ

広いお庭で草刈り機を使って草刈りをしていたご主人に声をかけました。

草刈り機の音で私の声が聞こえずらかったのか、3回くらい呼び掛けたけど気づかないようなのでもう少し近づいて声をかけようかと思って草刈りをしているご主人に近寄ったら・・・・

目の前の足元にシマヘビがシュルシュル~~と飛び出てきました。

わたし
わたし

「ぎゃぁぁ~!」と思わず奇声が・・・・。

 

その声に驚いたご主人の草刈り機が止まりました。

「お~~!ビックリした!」

ヘビに驚いた私と、私の声に驚いたご主人との何とも強烈な出会いです。

私は、即座にその場を取り繕って改めてご挨拶をして駐車場を案内して頂いた後ギャラリーの中をご主人が案内してくれました。

ギャラリー夢来里(むらざと)の素晴らしい作品の数々

ギャラリーの入り口には独自の豊永弁が書かれたボードが飾られています。

中に入ると奥様の将子(まさこ)さんが描かれた油絵が飾られていてギャラリーの隅っこには懐かしい田舎の風景などを人形や絵を使って紹介しています。

大豊町の棚田風景だったり

近くの山々の春の風景やすぐ近くの定福寺のお寺の鐘の歴史的建造物など

私は美術的なセンスは全くないのですが、絵心が全くない私が素晴らしいと感動するくらいの見事な油絵の作品が並んでいます。

しかもこの額縁はご主人の手作りの額縁だそうで、器用にしっかりと作られています。

それを聞くとますます飾ってある油絵が感動を呼びます。

なつかしい田舎の風景を絵と人形で再現

こちらは、おしくらまんじゅうやケンケン、盆踊りやお餅つきなど昔なら定番だった遊びや季節の行事など昔の田舎の風景を人形や絵を使って表現しています。

これを見て訪れた人の中では懐かしさのあまり涙が出て感動する人もいるそうです。

一枚一枚絵が描かれた紙をご主人が一枚づつ壁に貼ったそうです。

壁に貼ってある絵は向かって左から春・夏・秋・冬と四季通りの順番に貼られています。

ご主人の説明によりますと盆踊りの時は近くの村からお年寄りも見に来ていて、実は踊りではなく若い娘さんを探してお嫁さんを探しに来ていたと言う風習があったそうです。

色々な昔の田舎の話を教えてもらったりしていると奥様の将子さんが「冷たいお茶をどうぞ」と声をかけてくださいました。

心温まるおもてなしを受ける

ギャラリーの奥の庭の方へ行くと古民家を改装して作ったと言う家屋がありました。

縁側も中の部屋も全部ご主人の手作りです。

田舎風の古民家は平屋建てで南向きに畳の部屋が3つ並んでいます。

奥様の将子さんが花が咲いた季節の写真を見せてくださいました。

この部屋の縁側からは春になると桜や花桃がたくさん咲いて花の季節にはたくさんの人が見に来られるそうです。

でもここから眺める景色は新緑が映える頃の季節も十分に見ごたえがあります。

時折風が吹いて鳥が鳴いて、向かい側に見える(たぶん福寿草の里あたり)山の集落も一望できて広々とした雄大な自然の景色を独り占めできるなんて羨ましい限りです。

花は花でも話にも花が咲く?

最近は高知大学の学生さんたちがお庭の手入れや草木の剪定など色々とお手伝いに来て頂けるので助かっていますと言うお話や今年に入ってNPO法人になったと言うお話。

それから冬以外は常に草が生えるのが気になって草刈りに専念しているとか、そのおかげで『草刈りまさこ』と呼ばれていると言うお話。

昔の大豊町は養蚕業が盛んだったとか、高知市の神社からモミジの苗木を100本も頂いて生えていた木を伐採しながらモミジを全部植えた話。

モミジは大きくなったらこの周辺の山を真っ赤に染めたいと奥様の将子さんが語ってくれました。

それからまだあります。

2022年4月から放送される牧野富太郎博士の生涯を描いたドラマの放送にちなんでギャラリー夢来里が観光スポットの1つに選ばれたそうです。

それの準備に向けて薬膳料理ができる薬草の畑を作っている真っ最中とのことです。

とにかくどんどん話題が湧き出てきて話が尽きることがありません。

これがホントの話に花が咲くですね。

初対面なのにとても明るく接してくれて楽しい時間を過ごすことができます。

シュロで作ったハエたたき

特に盛り上がりを見せたのが私が見つけたシュロで作ったハエたたきについて。

これがすごく起用に作られていて高知大学の学生さんに近所の90代のおじいさんが作り方を教えて作ったそうです。

シュロの木と言うのは山にいくらでも生えているので、昔はそういったのを利用して色々と生活用品を作っていたそうです。

今の子供たちには想像もつかない事なんじゃないかと思い、夏休みの自由研究で『田舎の暮らし体験』とかいうので1日に2組限定とかで小学生に教えてもらえたら楽しいですね?って奥様の将子さんと話しました。

「そうやね、学生さんも教えれるし・・・。」

『田舎の暮らし体験・シュロの木でハエたたき作り』なんて実現したらいいですね。

ギャラリー夢来里(むらざと)は・・・・。

桜の季節には花桃や桜が咲いてと言う話から始まってご主人と奥様の将子さんとの話にも花が咲いて大変盛り上がりました。

ギャラリーと聞くとなんだか美術的なものを中心としただけのイメージを持っていたのですがギャラリー夢来里(むらざと)は、美術関連だけではなく自然な生き方を見せてくれています。

春になると芽が吹き花が咲いて、新緑を迎えた後、秋の紅葉が過ぎて、そして枯れ葉舞い散る冬を迎える、毎年繰り返される自然のサイクルが生活の中に溶け込んでいるなんて

なんて素敵な暮らし方なんでしょう!

人であれ動物であれ、植物だって自然の流れで生きているというのに気づかされる場所だと思いました。

「今日はこっちの方へ来たからフラッと寄ってみた。」って感じで立ち寄っても温かく出迎えてもらえるような安心感もあります。

近くまで行った時にはぜひギャラリー夢来里(むらざと)に立ち寄ってみてください、中にはお弁当持参で遊びに来られる方もいるそうですよ。

ギャラリー夢来里(むらざと)へのアクセス

  • 住所:〒789-0169 高知県長岡郡大豊町大平45ー1
  • 電話:090-5965-6387
  • 駐車場:あり(無料)

高知市内から大豊インターを降りて国道32号線経由で豊永駅方面へまで30分くらいです。

定福寺さんの駐車場の前の道は町道になっています。

そこを通り抜けると近道なので7,8分くらいで着きます。