国道439号線から鳥形山森林公園方面に山道を登っていく途中に「泉」と言う集落に泉の番所跡があります。
泉の番所跡は標高800m地点にあり仁淀川町の中でも天空の集落とも言えるほど見晴らしのいい場所にあります。
泉の番所跡
泉の番所は仁淀川町指定文化財で藩政時代に大植の境目番所から泉の番所を経て別枝へと通じる街道にあったので、通行人の取り締まりをしていたという事です。
間口二間、奥行一間の切妻造りの茅葺屋根でしたが2019年に老朽化のため屋根の改修を行いました。
なるほど~。あ、上の屋根だけ残っているあれがそうなんだ。
と独り言を言いながら写真を撮っていると、後ろから声をかけてくれました。
こんにちわ。中へ入ってどうぞ見て行ってください。
こんにちわ。え?見ていいんですか?ってあの上の屋根だけがあるやつでしょ?
あれは違う。その隣のこんまい小屋みたいなが。
そう言われてみれば、小屋みたいなのがあるある。でも、どっから見てもお家の敷地内にあるんだけどなぁと思いながら
あのーお家の敷地内にあるみたいなんですけどお庭の方へ入って行って見てもいいんですか?
かまん、かまん。昔みたいに茅葺屋根やったら見栄えもえいけんどねぇ。
もう、ふるうなった(古くなった)き屋根は取り替えたがやき。
そーなんですか。でも屋根の下は当時のままという事ですか?
と言う事はここのお家もズーっとこの土地にあったと言うことですか?
それも凄いですね。
民家の敷地内にある泉の番所
お家の敷地内に入らしてもらうと当時の番所の建物がありました。
小高い場所にあってとても見晴らしがいいです。
仁淀川町は平家の落人伝説が言い伝えられていて標高が高い山あいに集落が作られている地域ことから別名「天空の集落」と言われている場所が多いです。
旧 池川町の北にある椿山集落なんかもそうですね。
ここ泉の集落もその1つなのかなと思います。
茅葺屋根だった頃の写真も貼ってありました。
とても立派な造りですね。
お家の玄関あたりからは津野町の風の里公園の風車が見えています。
この辺は夏は涼しいけんど、冬はうんと(ものすごく)風が
吹くとこやき雪も降るし。
この辺りでだいたい標高が800mくらいあるのでここも冬になると天狗高原みたいに雪が降るんだろうか?
山の中の良心市
地元の方とお別れをしてさらに上へと登って行くとこんな山中に良心市がありました。
ガッチリと鍵のかかった扉がついています。
「ケモノが来るのでカギをかけてください。」と書かれています。
開けっ放しはダメと言う事ですね。
カギと言っても人間の手では簡単に開けられるけどそうじゃない者たちには開けられないカギです。
扉を開けて中を見てみると卵、干し大根、たかきび、そしてこの地域で取れた小麦粉が置かれていました。
それぞれ1個100円で4つで400円を買って帰りまーす。
扉を閉めてカギをかけて後ろ向きに振り返ったら、なんか視界に入ってのでよく見たら
後ろで見張りが立っていたよ!
ご、ごくろうさまです。ちゃんとお金払いましたよ。
あなたの良心が問われる良心市です。
泉の番所へのアクセス
- 住所:〒781-1914 高知県吾川郡仁淀川町泉
いのインターを降りて国道33号線を仁淀川町方面へ
仁淀川町から国道439号線に入って長者方面に向かい20分くらいです。