高知県淀川町にある椿山(つばやま)集落は仁淀川流域の支流、大野椿山川が流れ標高約700mの位置にあり、石鎚山まで10㎞と言うところにあります。
愛媛県との県境にも近い椿山(つばやま)集落は風光明媚な景観と豊かな自然に囲まれた静かな集落です。
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椿山(つばやま)集落の歴史
高知県の山の秘境に近い山の中にある椿山(つばやま)集落の歴史は古く平家の落人伝説が残る集落で元居た住民のほとんどの人が平家の子孫にあたると言われています。
昭和30年代までは、250人程の住民が暮らしていたこともあり主に焼畑農法や、林業で生計を立てていたそうです。
年々の住民の減少化が進み、2014年には最後の住民がいなくなりました。
元小学校があった場所は、駐車場と集会所になっています。
現在はほとんどが空き家と言う椿山(つばやま)集落ですが、2019年に元の住人だった方が故郷、椿山(つばやま)集落で暮らし始めています。
椿山(つばやま)集落の伝統行事を残そう
平家伝説が残る氏仏堂(うじぼとけどう)には樹齢数百年の大きな杉の木があります。
この境内で旧:池川町の無形文化財に指定されている「椿山太鼓踊り」や「虫送り」の伝統行事が今でも行われています。
以前では何十人もの人々がこの伝統行事を行っていましたが、高齢化や過疎化が進み今では元居た住人の方たちが祭りの日に戻ってきて行われているそうです。
椿山(つばやま)集落は山の斜面に沿って家が建っている
この写真は椿山(つばやま)集落の集会所にあったものなのですが
このように椿山(つばやま)集落は集落の全体が山の斜面に沿って家が並んでいます。
写真の左下の方に大きな木が写っているのが「氏仏堂」の杉の木です。
なんだか徳島県の祖谷地方にある落合集落にも似ています。
こちらは、道路から上に面した斜面。
この上にまだ何軒もの家があるんですね。
道路からは下に降りていく道はかつての生活道です。
こちらの方角は麓にある旧:池川町から来た方向でやや南向きになります。
椿山(つばやま)集落を散策して見ました。
静かな山の中で集落の家と家との間を歩いていくうちに「こんにちわ~」と誰かと出会って挨拶を交わしてしまいそうなそんな雰囲気が漂っています。
静かです・・・・。
川のせせらぎ、野鳥の鳴き声、虫の声・・・・。
自然の音が響きます。
犬いました。
このワンちゃんは、今一人で住んでいる住民の方の愛犬で名前は「ラッシュ」と言うそうです。
地元の新聞に載っていました。
これはハチミツ作りをするためのミツバチを集める道具です。
住民の方が、ハチミツづくりをされています。
こんな風に置いておくとハチがたくさん集まって、ハチミツが取れるんですね。
椿山(つばやま)集落は映画の舞台にも・・・・
椿山(つばやま)集落は、2008年に公開された映画「私は貝になりたい」の撮影が行われたところです。
集落の集会所にも撮影風景の写真や、ポスターが貼ってありました。
映画を見ましたが撮影当時にはまだ住民がいたようです。
今のこのひと気を感じられない光景に比べると映画に出てくる椿山集落は見ていて違和感を感じました。